ツアー実施日:令和元年12月4日(水)
1. 目的
(公財)東京都道路整備保全公社では、都内で行う道路建設工事や道路関連施設などを見学する道路見学ツアーを企画・運営し、道路整備や維持管理の必要性をPRするとともに、都民の皆様が道路行政に理解を深める機会を創出しています。
そのひとつとして、一般社団法人全国道路標識・標示業東京都協会のご協力を得て令和元年12月4日に「標識工場見学ツアー」を実施しました。
2. ツアー概要
このツアーは道路標識の製作工場を見学していただくものです。道路標識は、道路利用者に対して地理の案内や道路の警告、規制などの情報をお知らせし、私たちの安全を支えているものです。このツアーでは、道路標識の役割や種類等を学び、実際の道路標識の製作工程を見学しました。
3. 当日の流れ
①集合・受付
参加者の皆様には、西新宿に集合いただきました。受付を済ませ、バスに乗って出発です!
②道路標識の概要説明
工場に到着したら講習室のある建物に入ります。公社職員及び一般社団法人全国道路標識・標示業東京都協会会長からの挨拶の後、同協会職員の方から、道路標識の歴史や種類などの説明を受けました。道路標識は江戸時代の「道しるべ」や「一里塚」が発祥とされているそうです。
標識工場(信号器材株式会社)に到着!
一般社団法人全国道路標識・標示業東京都協会会長より挨拶
同協会職員の方から道路標識について説明
③展示室見学
説明の後、2班に分かれて展示室、基板工場、標識生産工場の見学です。展示室には、実物大の道路標識が展示されています。明るく見える材料の使用や内照式を採用するなど、いろいろと見やすさの工夫がされていることが分かります。また、白線などの路面標示の種類・用途、材料など多岐にわたる説明があったほか、隣接する暗室では、道路標識や路面標示の夜間における視認性能を確認する実験もありました。
実物大の道路標識展示
LEDライト内蔵の内照式標識
路面標示の材料について説明
カラフルな路面標示について説明
暗室の中で夜間の視認性能を実験
④基板工場、標識生産工場見学
基板工場では、軽いアルミ板を材料とした基板(標識板)を必要な寸法に切断し、これに補強用フレームを高電圧・高電流で溶接し組立て、風や衝撃に強い標識板を作ります。ここでは、まだ、素材を組立てただけなので標識らしくありません。
次の標識生産工場において、標識板に文字や図形を貼付け標識らしくなります。まず、設計されたデータに基づいて、指定された文字や図形を裁断し、標識板に貼付けていきます。さらに接着性・耐久性を高めるため、大型の専用機械で真空熱圧着して「道路標識」が出来上がります。
このほか、変わったところで、文字や図形だけではなく、写真を機械で印刷し、案内標識として製作する方法の説明もありました。
アルミ板を切断する機械
高電圧高電流で部材を溶接
手作業による文字貼付け
大型の真空熱圧着機
文字だけではなく写真も案内標識に
⑤質疑応答・アンケート記入
全ての見学を終えた後、講習室に戻り、質疑応答を行いアンケートにご協力いただきました。
このツアーでは、抽選で当選された34名の方々が参加されました。見学中にも沢山の質問があり、道路標識・道路標示に対する理解を深めて頂きました。
参加された方からは、「普段見られない工場を見学することができ、丁寧で分かりやすい説明を受け、標識の作り方が分かりました。」また、「今まで何気なく見ていた標識について、いろいろ工夫され設置されていることが分かり、見る目が変わりました。」などなど、皆様満足された様子でした。
質疑応答タイム
4. ツアーをもっと知るには?
なお、本ツアーの詳細につきましては、令和2年2月1日発行の当公社広報誌「TR-mag.58号」に掲載していますので、そちらをご覧下さい。「TR-mag.」のバックナンバーは
コチラをご覧ください。