ツアー実施日:平成31年4月9日(火)、4月19日(金)
1. 目的
(公財)東京都道路整備保全公社では、都内で行う道路建設工事や道路関連施設などを見学する道路見学ツアーを企画・運営し、道路整備や維持管理の必要性をPRするとともに、都民の皆様が道路行政に理解を深める機会を創出しています。
そのひとつとして、東京都建設局公園緑地部、(公財)東京都公園協会のご協力を得て、平成31年4月9日(火)、平成31年4月19日(金)に「街路樹ツアー~銀座・有楽町に花の街路樹を訪ねる~」を実施しました。
2. ツアー概要
このツアーは抽選で当選された方々を対象にしております。日比谷公園を起点に銀座・有楽町の街路をガイドの説明を受けながら歩き、道路付属物である街路樹について理解を深めていただき、街路樹の魅力を知っていただくものです。
3. 当日の流れ
①集合・受付
参加者の皆様には、日比谷公園内「日比谷図書文化館」に集合していただきました。
②概要説明
文化館内の教室で、冒頭、公社職員による挨拶があり、そのあと二人の講師から散策前の事前講義がありました。
まず、東京都建設局公園緑地部の職員から、街路樹の役割や現状、維持管理について説明していただきました。街路樹は景観の形成機能だけでなく、環境保全や防災機能なども担っています。
そして、散策ガイド役でもある講師から、街路樹(並木)の歴史や自然樹形と人工樹形の違いについてなどの説明がありました。
東京都建設局公園緑地部職員より説明
ガイドより説明
③見学
教室での説明が終わると、イヤフォンを装着して出発です!明治36年6月1日に開園した日比谷公園には様々な花、樹木や記念物があります。春のこの時期は、赤黄青など華かな演出が見られます。ガイドからは、樟脳の原料となるクスノキが春に落葉している様子、イチョウの雄雌の特徴、ヒマラヤ杉のバラのような松ぼっくりなど説明があり楽しく見学していただきました。
クスノキの落葉とイチョウの特徴の説明
ヒマラヤ杉の下で
満開のチューリップの前で
日比谷公園内での見学を終えたら、一般道の街路樹ツアーに出発です。歩行者が多いので、参加者の皆様には、安全のため概ね2列で歩いていただきました。
銀座地区に向かい、これから花が咲くというベニバナトチノキの下では、ガイドが描いたスケッチで花の咲いた様子の説明がありました。泰明小学校の前の歩道では、樹木の名前が分からなかった頃「なんじゃもんじゃ」と呼ばれていたヒトツバタゴが植栽されており、外堀通りに出ると、東京都の街路樹倍増計画により高木と高木の間に中低木を密に配置した植樹帯があり、シダレヤナギやアジサイなどの説明がありました。
数寄屋橋交差点付近では、下枝が自動車や自転車の通行に支障のないように箒(ほうき)状に開発したと言われるケヤキ(武蔵野1号)を見ました。並木通りや銀座桜通りでは、セイヨウシナノキ、ハナミズキ、ヤエザクラ(関山)などの街路樹があり、春らしい景観を満喫できました。この銀座地区では、付近のビルの屋上に養蜂所があり、ミツバチがこれら街路樹の花の蜜を求めてやってきます。おかげで花もきれいに咲くそうです。
有楽町地区に入ると、背の高いマメ科のエンジュが見られます。丸の内中通りでは沿道の高いビルに合わせるようにしてケヤキ、シナノキなどが植栽されており、洒落た景観を醸し出しています。日比谷公園の北側の晴海通りにはユリノキがあり、淡い黄色の花が一部で咲き始めました。目立たない花ですが、この花の蜜は歩道に滴れ落ちるほど量が多いそうです。このように様々な街路樹を見学して、スタートの日比谷図書文化館に戻ってきました。
ベニバナトチノキの前で説明
泰明小学校前のヒトツバタゴ(ナンジャモンジャ)
シダレヤナギとアジサイのある外堀通りを行く
数寄屋橋付近のケヤキ(武蔵野1号)
並木通りのセイヨウシナノキ
見ごろの銀座桜通りのヤエザクラ(関山)
丸の内中通りを行く
日比谷公園北側の晴海通りのユリノキ
④質疑応答・アンケート記入
日比谷図書文化館に戻ってからは、質疑応答を交え、アンケートにご協力いただきました。
参加された皆様には、日比谷公園はもとより、街路樹として多種多様な花木がこの界隈に植えられていることについて認識を新たにされ、講師の説明を熱心に聴いていただき、とても満足していただけた様子でした。
4. ツアーをもっと知るには?
なお、本ツアーの詳細につきましては、令和元年5月10日発行の当公社広報誌「TR-mag.55号」に掲載されておりますので、そちらをご覧ください。「TR-mag.」のバックナンバーは
コチラをご覧ください。