ツアー実施日:平成30年12月5日(水)
1. 目的
(公財)東京都道路整備保全公社では、都内で行う道路建設工事や道路関連施設などを見学する道路見学ツアーを企画・運営し、道路整備や維持管理の必要性をPRするとともに、都民の皆様が道路行政に理解を深める機会を創出しています。
そのひとつとして、一般社団法人全国道路標識・標示業東京都協会のご協力を得て、平成30年12月5日(水)に「標識工場見学ツアー」を実施しました。
2. ツアー概要
このツアーは、道路標識の製作工場を見学していただくものです。道路標識は、道路利用者に対して地理の案内や道路の警告、規制などの情報をお知らせし、私たちの安全を支えているものです。このツアーでは、道路標識の役割や種類等を学び、実際の道路標識の製作工程を見学しました。
3. 当日の流れ
①集合・受付
参加者の皆様には、西新宿に集合いただきました。受付を済ませ、バスに乗って出発です!
②道路標識の概要説明
工場に到着したら講習室のある建物に入ります。公社職員及び一般社団法人全国道路標識・標示業東京都協会会長からの挨拶の後、同協会職員の方から、道路標識の歴史や種類などの説明を受けました。道路標識は江戸時代の「道しるべ」や「一里塚」が発祥とされているそうです。
標識工場(信号器材株式会社)に到着!
一般社団法人全国道路標識・標示業東京都協会会長より挨拶
同協会職員の方から道路標識について説明①
道路標識について説明②
③展示室見学
説明の後、2班に分かれて展示室、基板工場、標識生産工場の見学です。まず、展示室では、一般社団法人全国道路標識・標示業東京都協会会員企業が取り扱う道路標識や、道路標示・区画線等を見学しました。夜間の視認性能を向上させる道路標識や、排水性舗装の機能を生かせるライン製品、災害時の誘導案内など、わたしたちの安全を守る工夫が施されていました。
実物大の道路標識展示
LEDライト内蔵の標識
様々な機能を有する道路標示等の素材サンプル
災害時の誘導案内サイン
④基板工場、標識生産工場見学
基板工場では、軽いアルミ板を材料とした基板(標識板)を加工・組立て、風や衝撃に強い標識板を作ります。次の標識生産工場では、設計されたデータに基づいて、文字や図形を裁断し、標識板に貼付け、真空熱圧着して「道路標識」が出来上がります。このほか、変わったところで、写真を印刷した標識を製作する機械もありました。
高電圧でアルミ部材をつなぎます
機械で文字をカット
手作業による文字貼付け
文字を基板に真空熱圧着し完成です
文字だけではなく写真も標識に
⑤質疑応答・アンケート記入
全ての見学を終えた後、講習室に戻り、質疑応答を行いアンケートにご協力いただきました。
質疑応答の中では、「止まれ」の標識で描かれている「止」の文字の2画目が「/」と右上がりになっている理由について、ご質問がありました。その場では分からなかったので、後日、協会の方に調べていただきました。結果的には、法律制定当時のことなので、確定的なことは分かりませんでしたが、昭和35年に全国の道路標識の標示方法が「道路標識・区画線及び道路標示に関する法令」で定められた過程で、視認性等を強調するような文字が採用されたのではないかということでした。
このツアーでは、抽選で当選された30名の方々が参加されました。見学中にも沢山の質問があり、道路標識・道路標示に対する理解を深めて頂きました。参加者から「生活に欠かせない標識だけど、普段気にして見てはいない。勉強になりました。」というコメントもありました。貴重な標識工場見学を体験し、皆様満足された様子でした。
4. ツアーをもっと知るには?
なお、本ツアーの詳細につきましては、平成31年2月1日発行の当公社広報誌「TR-mag.54号」に掲載していますので、そちらをご覧下さい。「TR-mag.」のバックナンバーは
コチラをご覧ください。