ツアー実施日:平成30年9月29日、10月4日
1. 目的
(公財)東京都道路整備保全公社では、都内で行う道路建設工事や道路関連施設などを見学する道路見学ツアーを企画・運営し、道路整備や維持管理の必要性をPRするとともに、都民の皆様が道路行政に理解を深める機会を創出しています。
そのひとつとして、東京都建設局、(公財)東京都公園協会、(公財)東京都慰霊協会のご協力を得て、平成30年9月29日、10月4日に「隅田川橋梁(水上バス乗船)と復興記念館見学ツアー」を実施しました。
2. ツアー概要
このツアーは、隅田川に架かる橋梁群を水上バスで巡り、橋梁の構造・歴史等について学び、あわせて、これら橋梁の整備の契機ともなった関東大震災にさかのぼり、都立横網町公園にある「復興記念館」や「慰霊堂」等に展示されている当時の記録や東京の街路・橋梁等を中心とした都市計画の歴史に触れていただくものです。
3. 当日の流れ
①集合・受付
参加者の皆様には、西新宿に集合していただきました。受付を済ませ、バスに乗って出発です!
②東京都慰霊堂と復興記念館見学
最初は、墨田区にある都立横網町公園に向かいました。ここには、東京都慰霊堂と東京都復興記念館があります。
東京都慰霊協会の事務局長から、慰霊堂内で関東大震災や太平洋戦争時の被害状況及び慰霊堂建設に係る経緯や設計等について説明していただきました。この慰霊堂には関東大震災および東京大空襲時の犠牲者の遺骨が安置されています。
復興記念館では、震災及び戦災の遺品、当時の町や橋・道路の被災状況を伝える絵画、写真、図表等の他、復興に向けての都市計画道路図面等の展示を見ながら、わかりやすい説明を受けました。
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東京都慰霊堂に到着
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東京都慰霊協会事務局長による説明
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当時の被災状況を伝える絵画
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慰霊堂の周囲を見学
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東京都復興記念館へ
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復興記念館での説明
③水上バス乗船、橋梁見学
次に、バスに戻り、「墨田区役所前水上バス発着場」に向かいました。
ここから水上バスに乗船し、浅草の上流にある桜橋から河口に新しく完成した築地大橋まで隅田川を下っていきます。
船の中では、「かちどき橋の資料館」館長から、各々の橋梁の特徴や歴史等を詳しく説明していただきました。隅田川下流部には、先ほど見学した復興記念館等で、被害の大きさを改めて実感した「関東大震災」を契機とする復興橋梁が数多く存在します。これら復興橋梁は、橋梁の型式を各々異なった型式にすることを原則としていたため、「橋の博物館」または「橋の展覧会」と言われるほど、様々な種類の橋が架かっています。とりわけ、勝鬨橋、永代橋、清洲橋は平成19年6月に国の重要文化財に指定されており、その姿は印象深いものがあります。なお、勝鬨橋は2017年8月に機械遺産にも認定されています。
一部の橋では、2020年オリンピック・パラリンピックを目指してライトアップ工事や塗装工事を行っており、橋全体のシルエットが見られないところもありましたが、普段なかなか橋を下から見上げる機会がないので、皆さん興味深くご覧になっていました。
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水上バス「あじさい」に乗船
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言問橋とスカイツリー
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「かちどき橋の資料館」館長より説明
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ドイツのケルン市にあった吊橋をモデルにした清洲橋
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船内での説明風景
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船内から橋や沿川を見学
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下から見上げる勝鬨橋
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新たに架けられた築地大橋
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乗船ルート図
④閉会・質疑応答・アンケート記入
隅田川最河口の築地大橋を見たのち、船内で質疑応答とアンケートにご協力いただきながら、解散場所の聖路加ガーデン前船着場に向かいました。
このツアーでは、抽選で当選された総勢67名(2日間)の方々が参加されました。隅田川の橋梁と震災復興事業との関わりや、各橋梁の歴史を学びながら、また水辺の景色を楽しみながらの見学会でした。
4. ツアーをもっと知るには?
このツアーの詳細につきましては、平成31年2月1日発行予定の当公社広報誌「TR-mag. 54号」に掲載する予定ですので、そちらをご覧下さい。「TR-mag.」のバックナンバーは
コチラをご覧ください。
※ご紹介した東京都慰霊堂と東京都復興記念館は、どなたでも無料でご覧になることができます。