ツアー実施日:令和5年11月10日(金)、11月22日(水)
1. 目的
(公財)東京都道路整備保全公社では、都内で行う道路建設工事や道路関連施設などを見学する道路見学ツアーを企画・運営し、道路整備や維持管理の必要性をPRするとともに、都民の皆様が道路行政に理解を 深める機会を創出しています。
そのひとつとして、東京都建設局公園緑地部、(公財)東京都公園協会のご協力を得て、令和5年11月10 日(金)、11月22日(水)に「街路樹ツアー~丸の内界隈に秋の街路樹を訪ねる~」を実施しました。
2. ツアー概要
このツアーは、道路付属物である街路樹について理解を深めていただき、日比谷公園を起点に丸の内界隈から大手町までガイドの説明を受けながら歩き、街路樹の魅力を知っていただくものです。
3. 当日の流れ
①散策前の事前講義
日比谷公園内「緑と水の市民カレッジ」の講習室で、講師から散策前に事前講義がありました。
まず、東京都建設局公園緑地部の職員から、街路樹の役割や現状、維持管理について説明していただきました。続いて、「緑と水の市民カレッジ」専任講師から、街路樹の特徴とともに、街路樹が景観に与える影響や、日比谷公園の設計や歴史などについて説明がありました。
東京都建設局公園緑地部職員から説明
「緑と水の市民カレッジ」専任講師から説明
②日比谷公園内見学
「緑と水の市民カレッジ」専任講師のガイドでツアーが開始されました。明治36年6月1日に開園した日比谷公園には様々な樹木があります。開園当時は木々が育っていないため、現在のような木陰がなく日射病にかかった来園者が大勢いたことや、立派なクスノキが当時東大の苗圃から移植された苗木が成長したものであることなど、開園時のエピソードを皆様興味深そうに聞き入っていました。また、日比谷公園のシンボルでもある噴水付近では、園内の樹林によって周辺の高層ビル群の無機質な景観がソフトに調和して和む空間を創出していることを、ガイドの説明を聴きながら改めて感じていただきました。
公園内の樹木(クスノキ)
公園内の樹木(イチョウ)
周辺ビルと園内樹木
③一般道見学
日比谷公園内での見学を終えたら、丸の内・大手町方面へ一般道の街路樹ツアーに出発です。
まず、公園を出て前面の日比谷通りを歩きました。この歩道は 「緑化道路第一号」として整備された道路で、隣接する日比谷公園の敷地の一部を互いに兼用し、他の道路には見られない多種多様な樹木や藤棚が一体的に整備されています。
丸の内仲通りでは、広幅員の歩道に整然と植えられたケヤキ等の街路樹が、沿道の瀟洒な店舗や来街者に用意されている椅子やテーブル、植栽の合間に置かれたストリートファニチャーと一体となっておしゃれな街を演出しています。参加者の皆様は、街路樹が道路景観に及ぼす影響に改めて感じ入っている様子でした。
行幸通りでは、東京駅から皇居に向かう特異な景観を際立たせるため、中央帯(馬車道)両側にイチョウを植栽し、大正15年完成当時の4 列のイチョウ並木が復元されています。イチョウの紅葉はまだ見頃ではありませんでしたが、いずれ神宮外苑のイチョウ並木を超える名所になる可能性を秘めているとのガイドの説明に皆様納得されているようでした。
行幸通りを越え大手町方向に歩いていくと、大手町タワーに隣接した鬱蒼とした広場が見えてきます。ここは「大手町の森」と呼ばれる緑地で、千葉で育成された森が土壌ごと移植されたものだそうです。コナラやケヤキ等の高木のほか土壌の保水力に役立つシダ類等地被植物が混植されており、名称通り都会の真ん中に再現された森の様子に皆様は目をみはっていました。
大手町の森
街路樹発祥の碑
④閉会・質疑応答
最後に内堀通りの歩道に設置された街路樹の記念碑を見学しました。これは、明治8年に東京市最初の街路並木として植えられたニセアカシアを記念して設置されたものだそうです。その後、最寄りのビルの一角をお借りし質疑応答を行い閉会しました。
4. ツアーをもっと知るには
なお、本ツアーの詳細につきましては、令和6年2月1日(水)発行予定の当公社広報誌「TR-mag.74号」に掲載する予定ですので、そちらをご覧下さい。
「TR-mag.」のバックナンバーは
コチラをご覧ください。