令和2年11月20日(金)
1. 目的
(公財)東京都道路整備保全公社では、都内で行う道路建設工事や道路関連施設などを見学する道路見学ツアーを企画・運営し、道路整備や維持管理の必要性をPRするとともに、都民の皆様が道路行政に理解を深める機会を創出しています。
そのひとつとして、東京都建設局公園緑地部、(公財)東京都公園協会のご協力を得て、令和2年11月20日(金)に「街路樹ツアー~丸の内界隈に秋の街路樹を訪ねる~」を実施しました。
2. ツアー概要
このツアーは、道路付属物である街路樹について理解を深めていただき、日比谷公園を起点に丸の内界隈をガイドの説明を受けながら歩き、街路樹の魅力を知っていただくものです。
3. 当日の流れ
①散策前の事前講義
日比谷公園内「緑と水の市民カレッジ」にある教室で、公社職員による挨拶、ガイダンスがあり、続いて二人の講師から、散策前の事前講義がありました。
まず、東京都建設局公園緑地部の職員から、街路樹の役割や現状、維持管理についてスライドを使用して説明していただきました。街路樹は景観の形成機能だけでなく、環境保全や防災機能なども担っています。
そして、散策ガイドの「緑と水の市民カレッジ」選任講師から、街路樹(並木)の特徴とともに、自然樹形と人工樹形の違いなどについて説明がありました。
東京都建設局公園緑地部職員から説明
ガイドの「緑と水の市民カレッジ」専任講師から説明
紅葉の説明
②日比谷公園内見学、③一般道見学の様子
②日比谷公園内見学
教室での講義が終わると、いよいよ出発です!明治36年6月1日に開園した日比谷公園には様々な樹木があります。はじめに、樟脳の原料となるクスノキの下で、その葉の匂い嗅ぎながら諸説ある語源の1つ、「クスリノキ(薬の木)」の説明を受けました。
クスノキの下で(樟脳の原料ともなる木)
松のこも巻きの方法
イチョウの葉の観察
首かけイチョウの木
次に、松の木のところでは、害虫を駆除する「こも巻き」の仕組みの説明を受けました。続いて、首かけイチョウの言われや、イチョウの雌雄についてなどの説明がありました。
③一般道見学
日比谷公園内での見学を終えたら、丸の内方面へ一般道の街路樹ツアーに出発です。
まず、公園を出てすぐ日比谷通りにある 「緑化道路第一号」 を歩いていただきました。緑化道路とは、道路と接する公共施設の敷地の一部を互いに兼用し、植栽などを一体的に整備した施設のことです。ここには、多種多様な樹木や藤棚があります。今年も十月桜が白い八重の花を咲かせていました。
緑化道路第一号
緑化道路第一号
八重の白い花が咲く十月桜
丸の内仲通りでは、ケヤキや、シナノキ、ユリノキ等の街路樹がおしゃれな街を演出しています。
東京中央郵便局の前には「郵便局の木」がありました。この木は、「タラヨウ」と呼ばれ、葉の裏側を引っかくと、黒い文字が浮き出て書けるため、「葉書」の語源になったと言われています。
丸の内仲通り
丸の内仲通り
「タラヨウ」の葉
郵便局の木「タラヨウ」の前で
さらに皇居外苑に足を延ばし、街路樹とは異なり、伸び伸びとした自然樹形の松やケヤキをご覧いただきました。 日比谷公園に戻ると、貴重な「スズカケノキ」を見ることができました。この木の枝を取り、挿し木をして都内の街路樹を増やしていったそうです。
雲形池と鶴の噴水は、都市公園等の噴水としては日本で三番目に古いとされる鶴の噴水のある池で、イチョウ、モミジの紅葉黄葉が見事です。
皇居外苑の自然樹形の松
都内の街路樹の基となったスズカケノキ
日比谷公園内
雲形池と鶴の噴水
④閉会・質疑応答・アンケート
教室に戻った後、アンケートにご協力いただきました。あわせて、講師との質疑応答を行い、講師からは、秋ならではのクヌギ、とちの実やマテバシイ、ヒマラヤスギ、メタセコイヤの実などプレゼントもありました。
4. ツアーをもっと知るには
なお、本ツアーの詳細につきましては、令和3年2月1日発行予定の当公社広報誌「TR-mag.62号」に掲載する予定ですので、そちらも併せてご覧下さい。「TR-mag.」のバックナンバーは
コチラをご覧ください。